司法書士の資格取得で独立する/難易度や年収などの実情

図書館

今働いている会社を何らかの事情で辞めなければならない人や、そもそも(性格的に)サラリーマンとしてやって行けない人は会社勤め以外の人生を考えることです。

今回は、脱サラして司法書士事務所を経営している須藤さん(仮名・男性)に、司法書士試験の実情をお話していただきました。

簡単な前置き

はじめまして、紹介に預かりました須藤と申します。

今日は司法書士についての実情を話せる範囲で全て語りたいと思います。

良いことも悪いことも話しますので、気分が悪くなったり夢が壊れたりするかもしれませんが、そこはお許しください。

司法書士試験の難易度について

司法書士試験は、ハッキリ言ってメチャクチャ難しいです。

巷では司法試験より簡単だというイメージが誇張されて、ややもすれば誰でも通る試験みたいなことをいう人や業者がいますが、それはまったくのウソです。

どれぐらい難しいかというと、司法試験合格に後一歩までたどり着いた人(短答試験合格者で論文試験が後一歩という人)が司法書士試験へ転向しても先ず合格しません。

おそらく、現行の司法試験とあまりレベルが変わらないぐらいの難易度ではないかと思います。

なので、司法試験の下位資格という考えは止めた方がいいです。

というか、そういう認識で勉強を始めたら100%「話が違うじゃないか!」となりますから。

司法書士試験は現行の司法試験とほぼ同レベルの難易度と覚悟すべき。

舐めてかかると、必ず後悔する。

司法書士試験の受験勉強の実際

では、合格までに何年ぐらいかかるのでしょうか?

平均的な受験能力がある人を前提に言うと、3~5年かかると思ってください。

資格スクールは1~2年の合格を当然の如く宣伝していますが、それはウソですから鵜呑みにしてはいけません。そういう人も中には居るという程度のことです。普通は3年以上の受験期間を覚悟して始めないと後悔します。1,2年やってダメならあきらめるという考えなら最初からチャレンジしない方がいいです。

そして、これは働きながらではなくて大学受験の浪人生みたいに専業で受験生をやった場合のことです。

具体的には、1日当たり8~10時間は勉強するということです。

土日ぐらいはやや手を緩めてもいいですが、まったく勉強しないというのはありえません。

ゆるい日でも5時間ぐらいはやるべきです。

中には働きながら合格したという人もいますが、そういう人は大抵アルバイト程度の短時間の仕事で、受験直前期の3~6ヶ月は仕事を辞めて1日中勉強していたはずです。

しかも、働きながらだと浪人年数が5年をオーバーするなんてザラです。

それでも合格する人は2~3%です。

どれだけ狭き門かがわかると思います。

自習室

司法書士試験で人生をつぶす人だって居る

あまり表立っては言われませんが、司法試験と同じくこの司法書士試験も、のめり込み過ぎると人生が壊れてしまいます。

20代の3~5年を無職かアルバイトで過ごすわけですよ。

これがどういうことを意味するかわかるでしょう。

試験に合格すれば先生様ですが、そうでなければただの人以下です。

世間的にはどんなに難しい受験勉強をしていても、それはただの無職やフリーターなんですよ。厳しいんです。

その世間の厳しさは、資格取得をあきらめて就職活動を始めた時に嫌というほどわかります。というか、否が応でもわからされます。

司法書士の年収など

では、合格したらそれだけのリターンがあるのでしょうか?

「あります」

ただ、これは私の基準でです。

中には「ない」と言う人だっているでしょう。

なので具体的な数字を挙げますので、後は各自で判断してください。

先ず年収ですが、東京や大阪といった都会で開業すれば年収一千万円のラインは超えるでしょうね。

「平均年収が1500万円」などと宣伝している予備校がありますが、正確には平均報酬のことですから、惑わされないように。

報酬とは売り上げのことで、そこから人件費や事務所のテナント代などの経費を差っ引いたのが本当の年収(=利益)です。

しかも、この手の統計数字はトップ層が引きあげているので、本当の意味での平均とは言い難いですね。

かなりトリッキーな数字だと思います。

また、事務所開業ということは起業ですから、その人の力量に依る部分が大きいと考えてください。

なので、年収が億の人も居れば、300万以下の人も居ます。

上の年収一千万というのは、可もなく不可もない人が(都会で)一生懸命頑張った平均モデルということです。

ちなみに、地方都市だと一千万を超えるのは難しいと思います。

だいたい600~700万円前後が平均モデルでしょうね。

資格スクールが掲げる平均年収というのは正確には平均報酬のことだから惑わされない様に注意。

本当の年収相場は、都会なら一千万円超、田舎なら600~700万円あたり。(開業して)

個人差が激しいので、平均収入のデータはあまりアテにはならない。

勤務の場合は月20万円ぐらいからスタートで、あまり昇給はしない。

まとめ

以上が司法書士試験についての全体像です。

みなさんが気になる試験の難易度と実務での年収は大体わかったのではないでしょうか?

サラリーマンだけが人生ではないので、資格で人生を切り開くのも良いかも知れません。

私も以前は会社員でしたが、どうしても組織というものに馴染めなかったので一念発起して資格取得へと舵をきりました。

司法書士試験は非常に難しくて何度も心が折れそうになりましたが、合格したら自由と社会的地位が手に入るんだと思って頑張りました。

合計4回受験しましたが、過ぎ去ってしまえば良い経験だったと今は思えます。

ちなみに最初の年は会社に勤務しながらの受験でしたが、それではダメだとわかったので2年目は退職して、いくらかの退職金と学習塾のバイトでしのぎました。

※1年目は1日当たりの勉強時間は2時間も無かったです。2年目でも3~5時間ぐらいでした。

それである程度イケそうだと思ったので、3年目は決めるつもりで実家へ帰って無職で勉強しましたが、結果はあと一歩でした。

※3年目は流石に気持ちを引き締めて8時間はやってました。1番学力が伸びた年でしたね。

で、最後の4年目も専業受験生をやってギリギリ合格できたという次第です。

※4年目は崖っぷちで、1日10時間以上を目途にやってました。休みは1ヶ月に1,2日あるかないか。とにかく起きている時間は全て勉強といった生活でした。

その後は司法書士会の研修や先輩司法書士の事務所で1年ほど丁稚をさせてもらってから独立開業しました。

ここら辺のことはまた機会があればお話したいと思いますが、今のところは受験をクリアーすることが大きな壁でしょうから差し控えておきます。

資格試験は数多くありますが、簡単に取れる資格は先ず役に立ちません。

人生逆転を狙うなら、どうしても大型資格をとらないと時間とお金と労力がムダになります。

ですから、始める前にキチンと下調べをして自分に出来そうかどうかの確認をしてください。

資格スクールの無責任なセールストークには乗せられないように注意です。

では長くなりましたが、終わります。

最後までお読みいただいてありがとうございました。

管理人から

今回の須藤さんの文章は簡潔明瞭でエッセンスがぎゅっと詰まった感じでしたね。

実際にはボクがインタビューしたものを記事に起こしたのですが、非常にやりやすかったです。

ムダが無いというか、編集が要らないというか。

削った部分は全体の1割もなかったと思いますね。

修正もしませんでした。(ボクには司法書士の内実がわかりませんから、できない)

ですが、誠実で真面目な方なのでお話の中身は信用していいと思います。

この記事を読んで、自分も司法書士や他の資格を目指してみようかと火が点けばうれしです。

会社勤め以外の道にも天職はあるのですから。

どうかアナタが天職に巡りあえますように祈っております。

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